“腎と脳を同時に養う”くるみ|疲れ・冷え・老化にやさしく効く薬膳素材

“腎と脳を同時に養う”くるみ|疲れ・冷え・老化にやさしく効く薬膳素材

「疲れが取れない」「冷えやすい」「物忘れが増えた…」
そんなときにおすすめなのが、薬膳素材としてのくるみ(胡桃仁/ことうにん)です。
漢方では、くるみは“腎”を補い、“脳と骨を養い”、“腸の潤いも整える”万能素材。
この記事では、くるみの効能・体質との相性・手軽な取り入れ方を、やさしくご紹介します。


くるみとは?|補腎・補陽の代表素材

くるみは胡桃仁(ことうにん)と呼ばれ、中医学では「補腎温陽」「温肺定喘」「潤腸通便」の効能をもつ薬膳素材です。
特に、加齢・冷え・慢性疲労・心の安定において非常に有効とされています。

漢方的分類

  • 五性:温性(体を内側から温める)
  • 五味:甘味
  • 帰経:腎・肺・大腸経
  • 主な効能:補腎温陽・潤腸通便・養心安神・温肺定喘

くるみが合う体質・症状

体質 特徴 主な適応
腎陽虚 腰や膝がだるい/寒がり/足が冷える 慢性疲労/頻尿/性機能低下/冷え
老化・記憶力低下 物忘れが増える/髪が薄くなる 健忘・めまい・耳鳴り・脱毛
乾燥体質 便秘/肌の乾燥/唇のひび割れ 乾燥便/慢性的な腸の弱り

▶ 陽虚体質向け薬膳を見る

関連記事

冷えやすいあなたへ|“陽虚体質”を温める薬膳ごはん 「人より寒がり」「足が冷えて眠れない」「むくみやすい」── そんな方は、“陽虚体質(ようきょ)”の傾向があるかもしれません。 陽虚とは、体を温める力“陽気”が不足した状態のこと。この[…]

IMG

▶ 陰虚・乾燥ケアの養生を見る

関連記事

寝汗・ほてりが気になるあなたへ|“陰虚体質”の潤す食材とは 「寝ていると汗をかく」「口や肌が乾く」「のぼせやすい」── それはもしかすると“陰虚体質(いんきょ)”のサインかもしれません。 この記事では、陰虚体質の特徴と、潤いを補う食材[…]

IMG

 


くるみの取り入れ方とレシピ

使い方のヒント

  • 炒って食べることで補腎・補陽効果アップ
  • 甘味や香ばしさを生かしておやつにも活用
  • 1日5〜10粒を目安に(摂りすぎはニキビや湿熱のもと)

おすすめレシピ:くるみと黒ごまの薬膳パウンド

材料(ミニパウンド型1本分)

  • くるみ(ロースト):30g
  • 黒ごま(すりごま):大さじ1
  • 小麦粉 or 米粉:100g
  • 豆乳:100ml
  • はちみつ:大さじ2
  • ベーキングパウダー:小さじ1

作り方

  1. 材料をすべて混ぜて型に流し入れる
  2. 180℃で25〜30分焼く

補腎・補血・補陽を兼ね備えた、女性にも男性にも嬉しい常備菓子です。


組み合わせ素材とセルフケア

一緒に取りたい素材

  • 黒ごま:補腎・補血・アンチエイジング効果を強化
  • なつめ:補気・補血・養心作用で心も整える
  • もち米:脾を補い、くるみの消化をサポート

おすすめツボ

  • 命門(めいもん):腎の源/へその真裏
  • 腎兪(じんゆ):第2腰椎下/腎機能・泌尿・冷え改善

まとめ:くるみは“年齢とともに頼れる”薬膳の宝

くるみは、体を温め、脳を養い、潤いを与える“三方よし”の薬膳素材。
冷え・疲れ・老い──誰もが感じる変化に、くるみは静かに寄り添います。
あなたの食卓に、今日から「一粒のくるみ」という養生を。

▶ 薬膳セルフケア記事一覧を見る

関連記事

体質から選ぶ薬膳セルフケア|不調別・食材で整える中医学の知恵 「薬膳って、何をどう食べればいいの?」 そんな疑問に応えるために、このページでは体質別・不調別に食材を選ぶ薬膳セルフケアをわかりやすくご紹介します。 漢方の視点から、あなた[…]

IMG

この記事の分類

季節:
error: このコンテンツのコピーは禁止されています。