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冷えやすいあなたへ|“陽虚体質”を温める薬膳ごはん
「人より寒がり」「足が冷えて眠れない」「むくみやすい」──
そんな方は、“陽虚体質(ようきょ)”の傾向があるかもしれません。
陽虚とは、体を温める力“陽気”が不足した状態のこと。この記事では、陽虚体質の特徴と、毎日の食事で整える薬膳食材をご紹介します。
陽虚体質とは?
中医学では「陽気」は、体を温め、代謝を促し、気血の巡りを助けるエネルギーです。
この陽気が不足すると、冷えやむくみ、内臓の働きの低下などが起こりやすくなります。
✔ 陽虚タイプに見られる特徴
- 手足が冷える/寒がり
- むくみやすい/トイレが近い
- 元気が出ない/下痢しやすい
- 唇や顔が白っぽい/低体温気味
「とにかく冷える」「冬が苦手」という方は、陽虚の傾向が強いと考えられます。
薬膳での基本アプローチ:温陽(おんよう)
陽虚体質には、温める食材(温性・熱性)を中心に取り入れることが大切です。
とくに「脾」と「腎」の陽気を補うことが体質改善のカギとなります。
温陽を助ける食材の特徴
- 性質: 温性・熱性
- 味: 辛味・甘味(血流促進・代謝アップ)
おすすめの温陽食材
食材 | 作用 | おすすめの食べ方 |
---|---|---|
羊肉 | 腎を温め、体力をつける | 生姜・にんにくと煮込む |
生姜(加熱) | 胃腸を温め、巡りを助ける | スープ、味噌汁、紅茶に |
にら | 陽気を補い、精力を助ける | 炒め物、卵焼きに |
黒豆 | 腎を補い、体を温める | 煮豆、スープ、雑穀ご飯 |
くるみ | 腰冷え・頻尿に◎ | おやつ、炒りごま和え |
簡単レシピ|羊肉と生姜のあたためスープ
材料(2人分)
- 羊肉(またはラム) 150g
- しょうがスライス 3〜4枚
- ネギ 1本
- にら 少々
- 酒、塩、味噌 適量
作り方
- 鍋に湯を沸かし、羊肉としょうがを入れて煮る
- ネギ、にらを加えて味を整える
- 味噌または塩で調味し、あたたかいうちにいただく
冷えた胃腸をじんわりと温め、食べ終えたあとに体がポカポカしてくる実感が得られます。
日常生活で意識したいポイント
- 冷たい飲食・生野菜は控える
- 朝食に温かい汁物・粥などを取り入れる
- 入浴・足湯・腹巻きなどで「内から外から温める」
まとめ:陽気は“芯のあたたかさ”
陽虚体質は、体の中の「火力」が不足している状態。
食材や調理法で温める意識を持つことで、じわじわと元気と巡りが回復していきます。
冷えが当たり前になっている方こそ、今日の一食からあたたかさを取り戻していきましょう。