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春の不調を整える薬膳|気の巡りと“肝”をサポートする食事
「春になるとイライラする」「頭がぼーっとする」「生理前に不調が出る」──
それは春特有の“気の巡り”の乱れが原因かもしれません。
漢方では、春は“肝”が活発になりやすく、その分バランスを崩しやすい時期とされます。
この記事では、春の不調の原因と、それを整える薬膳の知恵をやさしく解説します。
春は“肝”の季節|イライラ・不眠・PMSに注意
中医学では、春は「肝」の働きが盛んになる季節とされます。
肝は“気”を全身にスムーズに巡らせる役割を担いますが、春の陽気とともにその動きが過剰になると、気の滞り(気滞)や情緒不安定につながります。
春に起こりやすい不調の例
- イライラ/怒りっぽい
- 胸のつかえ/ため息が増える
- 頭痛・肩こり/目の疲れ
- PMS・月経痛が強くなる
- 眠りが浅い/夢が多い
薬膳の基本|“気を巡らせる”春の食養生
春の薬膳では、気の流れをスムーズにし、肝の働きを助けることが基本となります。
また、酸味のある食材で肝を引き締め、苦味のある野菜で冬にたまった熱を排出するのも有効です。
春におすすめの薬膳的食材
食材 | 主な作用 | ポイント |
---|---|---|
しそ・春菊 | 気を巡らせる/香りで肝を整える | サラダ・和え物・汁物に |
セロリ・ふき | 肝を鎮め、のぼせを抑える | 炒め物・煮物に |
柑橘類(みかん・ゆず) | 気滞改善/理気作用 | 皮や果汁を料理に活用 |
酢 | 肝の働きを引き締め、巡りを促す | ドレッシング・酢の物に |
たけのこ | 苦味で熱を清める | 春の解毒薬膳に◎ |
簡単レシピ|しそと春菊の香り和え
材料(2人分)
- 春菊 1/2束
- しそ 5枚
- 酢 小さじ1/ごま油 小さじ1
- 醤油 少々/白ごま 適量
作り方
- 春菊をさっと茹でて冷水にとり、水気をしぼる
- しそは細切りにして春菊と合わせる
- 調味料を加えて和え、ごまをふる
香り高く、食欲がない春にもぴったりの一品です。
春のセルフケア|“肝”を整える暮らし方
- 朝の散歩・ストレッチで気を巡らせる
- 怒り・ストレスをためない時間の工夫を
- ツボ刺激:太衝(たいしょう)・行間(こうかん)
まとめ:春の“気”を味方にする薬膳習慣
春は「芽吹きと上昇」の季節。心も体も活性化する一方で、バランスを崩しやすい時期でもあります。
薬膳の知恵で“気の流れ”と“肝の調和”を意識することで、春の変化にしなやかに対応できる体を整えていきましょう。