🍶 体質から考える二日酔いの漢方アプローチ|繰り返すつらさを中医学で整えよう

🍶 体質から考える二日酔いの漢方アプローチ|繰り返すつらさを中医学で整える

「昨日は飲みすぎた…」「朝から吐き気と頭痛で動けない」——そんな二日酔いの不快感、何度も経験したことがある方も多いのではないでしょうか。

市販薬やドリンクで一時的に症状を抑える方法もありますが、中医学では“その人の状態や体質”に合わせて根本から整える視点があります。

この記事では、現代医学の仕組みに加え、中医学的な証(しょう)分類とその対処法、代表的な漢方薬や薬膳をご紹介します。

🧪 現代医学での二日酔いの原因と対策

二日酔いの主な原因は、肝臓で分解されるアルコールがアセトアルデヒドという有害物質に変わり、それが体内に残ることです。

  • 脱水症状による頭痛・倦怠感
  • 胃酸分泌過多による吐き気・胸焼け
  • 肝臓への過負荷による疲労感

現代医学の対処は、水分補給・肝機能保護・電解質の補正などが中心ですが、体質差にはあまり踏み込めないのが現状です。

🧭 中医学での二日酔いの見立て

中医学では、二日酔いは「肝」「脾胃」「湿熱」などのアンバランスによって生じるとされ、症状の現れ方によっていくつかの「証(しょう)」に分類されます。

ここでの「証」とは、体質そのものではなく「いま現れている不調の傾向」を表したものです。同じ人でも毎回同じ証とは限らず、その時の飲酒量・体調・気候などによって変わります。

以下では、二日酔いでよく見られる代表的な証とその特徴をご紹介します。

👤 よく見られる証とその症状パターン

1. 肝胆湿熱型

  • 口の苦み・舌苔が黄色くべたつく
  • 胸やけ・吐き気・頭重感・便がにおう
  • 熱がこもり、イライラしやすい

2. 脾胃虚弱型

  • 飲んだ翌日だけでなく、普段から胃腸が弱い
  • 少量で悪酔い・胃もたれ・倦怠感
  • 舌が淡く、歯痕あり

3. 気滞型

  • ストレスがあると飲酒量が増える傾向
  • 胸がつかえる・ゲップ・ガスが多い
  • 便秘やイライラ・舌に赤み・苔が薄い

💊 代表的な漢方処方と応用例

  • 茵陳蒿湯:湿熱による口苦・嘔吐・肝機能サポート
  • 葛花解酲湯:飲み過ぎの頭痛・吐き気・胸苦しさに
  • 半夏瀉心湯:脾胃虚弱で食欲不振・嘔気が強い方に
  • 黄連解毒湯:顔のほてり・不眠・強い熱症状に
  • 黄連湯:胃熱上逆・胸やけ・吐き気に
  • 五苓散:むくみ・口渇・二日酔い頭痛に
  • 加味逍遥散:気滞+ストレス傾向・月経不順の女性にも
  • 二陳湯:痰湿が絡んだ胸のつかえ・胃もたれに

🥣 薬膳素材・食養生|酒の前後にできること

🍚 飲む前におすすめ

  • 山芋・もち米・黒豆粥:脾を補い、アルコール吸収を和らげる
  • 生姜湯・菊花茶:体を温め、気の巡りを促す
  • グレープフルーツジュース:アルコール代謝を促進。

🫗 飲んだ後・二日酔い対策

  • スイカ・トマト・はとむぎ茶:清熱・利尿を促進
  • ウコン・緑豆・柿:解毒・頭痛・吐き気の緩和に
  • 蜂蜜+白湯:胃をやさしく保護し排出促進

📝 まとめ|「飲んだ後」から始める体質改善

二日酔いは「アルコールが残る体」そのものからのサインです。

漢方では、体の状態に応じて対処を変えることで、回復力そのものを高めるアプローチが可能です。

市販薬に頼る前に、自分の体の声に耳を傾けて、“飲める体”ではなく“整う体”を目指してみませんか?

📣 最後に:もう一記事読んでみませんか?

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
下へスクロールしていただくと、他の中薬や処方に関する投稿一覧が表示されております。
気になる記事をぜひご覧ください。

🙌 クリック応援ありがとうございます!

漢方LABでは、より多くの方に中医学の魅力を伝えるために、
ブログ村や人気ブログランキングにも参加しております。
もしよろしければ、以下のバナーをクリックして応援していただけると励みになります🌿

この記事の分類

error: このコンテンツのコピーは禁止されています。