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💩 便秘に悩むあなたへ|“気虚”“陰虚”体質で変わる漢方と薬膳ケア
「食物繊維を摂っても効かない」「お通じはあるけど残便感がある」──
そんな便秘のお悩み、ありませんか?
現代医学では便秘のタイプを「機能性便秘」などに分類しますが、
中医学ではもっと深く、体質ごとに“原因と整え方”が異なると考えます。
特に女性や高齢者に多いのが、「気虚(ききょ)」と「陰虚(いんきょ)」タイプの便秘です。
🔍 あなたの便秘はどのタイプ?|中医学で見る体質の違い
中医学では、便秘を大きく「実証(つまりが強く急性)」と「虚証(慢性・体力不足)」に分けます。
このページでは、虚証タイプである「気虚便秘」と「陰虚便秘」にフォーカスして解説します。
特徴 | 気虚タイプ | 陰虚タイプ |
---|---|---|
便の状態 | 力を入れても出にくい/残便感 | 乾燥して硬い/コロコロ便 |
全身傾向 | 疲れやすい・声が小さい・食欲がない | のぼせ・ほてり・寝汗・口が渇く |
舌の状態 | 淡白で歯痕あり・苔は薄い | 赤く乾燥・苔少ない or 無苔 |
🌿 気虚・陰虚タイプ別|便秘の整え方
🟡 気虚タイプの便秘
- 代表処方:補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)
- 効能:気を補い、脾胃を強化し、腸の蠕動運動を高める
- 薬膳素材:山芋、はちみつ、なつめ、もち米、鶏肉、黄耆
- ツボ:気海(へその下1.5寸)、中脘(みぞおちとへその中間)
🔴 陰虚タイプの便秘
- 代表処方:麻子仁丸(ましにんがん)、滋陰至宝湯(じいんしほうとう)
- 効能:陰を養い、腸に潤いを与えて便通を改善する
- 薬膳素材:黒ごま、くるみ、蜂蜜、白きくらげ、梨、百合根
- ツボ:照海(内くるぶし下)、太渓(内くるぶしとアキレス腱の間)
🧘♀️ セルフケアでできること
🥗 食事と生活習慣
便秘タイプに応じて、体を「温める」「潤す」食材をバランスよく取りましょう。
朝食・水分・排便リズムを意識することも効果的です。
♨ 入浴と温活
- 気虚タイプ: 朝風呂、腹巻、温かいスープ、ショウガ湯
- 陰虚タイプ: ぬるめの長風呂、夜の加湿、オイル保湿
📍 ツボ刺激
- 天枢(てんすう): おへそから指2本分外側|腸の動きを活性化
- 足三里(あしさんり): 膝の下、スネ外側|胃腸・免疫サポート
- 関元(かんげん): へそから指3本下|元気を補う、冷え予防
✅ まとめ|体質に合った便秘ケアで自然なリズムを
便秘は“出ない”だけが問題ではありません。
「出にくい」「残便感がある」「硬くてつらい」など、お通じの質が整わないときは、体の中にあるサインかもしれません。
体質に合わせて、無理なく、続けられるケアを選びましょう。