夏バテ・イライラ・寝苦しさに|“暑さに負けない”薬膳と涼のととのえ方

夏バテ・イライラ・寝苦しさに|“暑さに負けない”薬膳と涼のととのえ方

「暑くなるとバテる」「寝苦しい夜が続く」「なんだかイライラする」──
その不調、“暑さによる消耗”が原因かもしれません。
漢方では、夏は“心”と“暑邪(しょじゃ)”が体に影響を及ぼしやすく、気や潤いが消耗しやすい季節とされます。
この記事では、夏の不快な症状にやさしくアプローチする薬膳とセルフケアをご紹介いたします。


夏の不調は“熱”と“乾き”と“消耗”

中医学では、夏は「心(しん)」の働きが盛んになる季節とされます。
心は血流や睡眠、精神活動と関わりが深く、暑さにより熱がこもると、ほてり・イライラ・不眠・動悸などの不調が出やすくなります。

よくある夏の不調

  • 夏バテ/食欲不振/だるさ
  • ほてり/のぼせ/顔の赤み
  • 寝苦しい/中途覚醒/夢が多い
  • 動悸/焦燥感/イライラ

薬膳の基本|“冷まし・潤し・ととのえる”

夏の薬膳では、以下の3点がケアの柱となります。

  1. 清熱 熱をやわらげる
  2. 養心: 心を安定させる
  3. 生津 潤いを補って渇きを防ぐ

おすすめの夏食材(薬膳的視点)

食材 作用 おすすめの食べ方
緑豆 清熱・解毒 スープ、甘煮
トマト 清熱・生津 冷菜、スープ、マリネ
スイカ 清熱・利尿 そのまま、ジュース
百合根 安神・潤肺 茶碗蒸し、スープ
とうもろこし 利湿・脾を補う スープ、粥、炒め物

簡単レシピ|緑豆と百合根の“涼養スープ”

材料(2人分)

  • 緑豆(ゆで)30g
  • 百合根 30g
  • とうもろこし(粒)適量
  • だし汁 400ml
  • 塩・しょうゆ 少々

作り方

  1. 緑豆と百合根をやわらかく煮る
  2. とうもろこしを加えて調味する

暑さで弱った胃腸にもやさしい、涼感たっぷりの薬膳スープです。


夏のセルフケア|涼しさと整えの習慣

  • 昼寝は15分以内、寝過ぎに注意
  • 冷房の冷え過ぎを防ぐ(特に首・足)
  • ツボ:神門(しんもん)・内関(ないかん)で安神+循環

まとめ:夏に負けない体を、食と習慣で整える

夏の不調は、“熱と湿”による乱れが多く、体の内側にこもったストレスともいえます。
薬膳の知恵で、冷ましながら潤し、こころも落ち着かせるケアを取り入れて、暑さに負けない体づくりを始めてみましょう。

▶ 薬膳セルフケア ハブページへ戻る

この記事の分類

季節:
体の部位: 胸・肺
シリーズ: 季節の不調と漢方
error: このコンテンツのコピーは禁止されています。