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夏バテで食欲がないときのおすすめは?
暑さが続くと、どうしても食欲が落ちてしまう。冷たいものばかり食べて胃腸が疲れ、栄養が摂れず体もだるい…。そんな「夏バテ」の症状にお悩みではありませんか?
薬に頼る前に、季節の変化に合わせた自然なケア——それが「薬膳」という考え方です。
食欲不振を優しく整える薬膳素材と漢方的アプローチを、薬剤師・国際中医師の視点からご紹介いたします。
夏の暑さで食欲ダウン…その原因とは?
「暑くてごはんが喉を通らない」「冷たいものばかりでお腹が弱ってきた」
夏になると毎年のように起こるこの状態、中医学では「暑邪(しょじゃ)」や「脾虚(ひきょ)」が原因とされています。
暑さで体の“気”が消耗し、さらに冷たい飲食物で消化機能が弱る──それが、夏バテの本質です。
症状チェック:夏バテタイプはどれ?
- 食欲がなくなる
- 胃がもたれる・吐き気
- 体がだるく、眠い
- 下痢・軟便が続く
- 冷たいものがやめられない
こうしたサインが出たら、「脾(ひ)」と「気」をケアする食材が必要です。
おすすめ薬膳素材5選
1. 山薬(長芋・ナガイモ)
胃腸の働きを高め、消化・吸収を助けます。
擦って冷製スープや、加熱してとろろ蒸しにも◎
2. ハトムギ
むくみを取り、胃腸の水はけをよくする。
ごはんに混ぜたり、お茶にするだけでOK。
3. 生姜(加熱したもの)
胃腸の「陽気」を助け、消化促進。
スープやおかゆに加えて、冷えすぎを防ぎます。
4. 大葉・ミョウガ・紫蘇
気の巡りを良くして、食欲を回復。
冷奴・そうめん・サラダのトッピングにも最適。
5. クコの実
夏の疲労感や目の疲れに。
お粥やスープに散らすと彩りも良く、栄養価もアップ。
おすすめレシピ例
- 長芋と鶏ささみのとろみスープ
- はと麦入り雑穀ごはん
- ミョウガとしその冷やし梅おかゆ
中医学から見た夏の食養生ポイント
- 「冷やしすぎない」ことが基本
- 消化しやすい食材を選ぶ
- 温かい飲み物やスープをこまめに摂る
- 胃腸を労わる時間帯(夜遅くの食事は避ける)
私からのひとこと
夏バテは、一時的な問題に思えるかもしれませんが、秋冬の体調にまで響く「見えない疲労」の積み重ねです。
食欲が落ちたときこそ、体をいたわり、胃腸を整える食材の力を借りましょう。
ご相談があれば、「相談する」ページからお気軽にどうぞ。