やる気が出ない朝に“山芋”を|気を補うやさしい食養生
「朝からだるい」「疲れが残っている」「なんとなくやる気が出ない」──
そんなあなたにおすすめしたい薬膳素材が、“山芋(やまいも)”です。
中医学では山芋を「山薬(さんやく)」と呼び、“気”と“脾(胃腸)”を補う代表素材として重宝されています。
この記事では、山芋の薬膳的な効能と、忙しい朝にも取り入れやすい活用法をご紹介します。
山芋とは?|薬膳的には「補気の名薬」
山芋は、古くから滋養強壮や長寿の薬草として食されてきました。
漢方の世界では「山薬(さんやく)」と呼ばれ、脾・肺・腎の三臓を補う優れた薬膳食材とされています。
漢方的分類
- 五性:平性(温めも冷やしもせず穏やか)
- 五味:甘味
- 帰経:脾・肺・腎経
- 主な効能:健脾益気・養肺補腎・生津止渇
山芋が合う体質・症状
体質 | 特徴 | 主な不調 |
---|---|---|
気虚 | 疲れやすい/声が小さい/冷えやすい | 朝のだるさ/慢性疲労/風邪をひきやすい |
脾胃虚弱 | 食欲がない/胃腸が弱い/下痢しやすい | 朝の食事が負担/冷たいものが苦手 |
腎虚(加齢) | 腰や膝の弱り/頻尿/気力の低下 | 疲れが抜けにくい/若々しさの衰え |
▶ 気虚体質の薬膳はこちら
疲れが取れないあなたへ|“気虚体質”を補う薬膳のすすめ 「寝ても疲れが取れない」「朝からだるい」「風邪をひきやすい」 そんなあなたは、もしかすると“気虚(ききょ)体質”かもしれません。 気虚とは、からだを動かすエネルギー“気”が不足し[…]
疲れが抜けない人へ|漢方が教える“気血水”タイプ別・朝の整え方 「朝がしんどい」「寝ても疲れが取れない」「なかなかスイッチが入らない」── そんなお悩み、ありませんか? 西洋医学では睡眠不足や自律神経の乱れといった説明がされがちですが[…]
山芋の取り入れ方と簡単レシピ
使い方のポイント
- とろろ・すりおろしで消化吸収◎(脾胃虚弱向け)
- 炒め物・煮物にも応用しやすい
- 皮付きのまま焼くと補腎効果も期待
おすすめレシピ:山芋と鶏肉の朝養生スープ
材料(2人分)
- 山芋(角切り):100g
- 鶏ささみまたは鶏むね:80g
- しょうがスライス:1枚
- だし汁:400ml
- 塩・薄口しょうゆ:少々
作り方
- 山芋と鶏肉をだし汁で煮る
- しょうがを加えてやさしく調味する
体の奥からじんわり元気がわいてくる、朝のための薬膳スープです。
組み合わせ食材とセルフケア
相性の良い素材
- なつめ:気血を同時に補いたいときに
- 黒ごま:腎も同時に補いたいときに
- もち米:消化吸収を助けて補脾気強化
おすすめのツボ
- 足三里(あしさんり):健脾補気・胃腸の疲れに
- 関元(かんげん):気力の充電に/おへそから指4本分下
まとめ:やる気は「食べること」で育てる
気力が出ない朝、まずは「やさしい食事」から始めてみませんか。
山芋は、胃腸をいたわり、気を育て、体にしっかりとエネルギーを与える薬膳食材です。
今日を始める力は、朝のひとさじから。
山芋とともに、あなたの「元気」を毎日育てていきましょう。
▶ 薬膳セルフケア記事一覧を見る
体質から選ぶ薬膳セルフケア|不調別・食材で整える中医学の知恵 「薬膳って、何をどう食べればいいの?」 そんな疑問に応えるために、このページでは体質別・不調別に食材を選ぶ薬膳セルフケアをわかりやすくご紹介します。 漢方の視点から、あなた[…]