陰虚体質:寝汗・ほてりが気になるあなたへ|“陰虚体質”の潤す食材とは

寝汗・ほてりが気になるあなたへ|“陰虚体質”の潤す食材とは

「寝ていると汗をかく」「口や肌が乾く」「のぼせやすい」──
それはもしかすると“陰虚体質(いんきょ)”のサインかもしれません。
この記事では、陰虚体質の特徴と、潤いを補う食材を中心にした薬膳セルフケアをご紹介いたします。


陰虚体質とは?

中医学での「陰」は、血・津液(しんえき)など体を構成する“潤い”の部分。
この陰が不足すると、体が内側から乾き、熱がこもりやすくなります。

✔ 陰虚タイプに見られる特徴

  • 寝汗をかく/のぼせ/ほてりやすい
  • 口や喉の乾燥/肌のカサつき
  • 午後に体が熱っぽい/ほっぺが赤くなりやすい
  • 眠りが浅い/夢を多く見る

乾燥肌・不眠・ほてり・虚弱体質などに悩んでいる方は、陰虚の傾向が強い可能性があります。


薬膳での基本アプローチ:滋陰(じいん)

陰虚体質の方には、「滋陰(じいん)」=潤いを補う食材を選ぶのが基本。
からだを適度に冷ましながら、内側から潤すことが大切です。

滋陰を助ける食材の傾向

  • 性質: 涼性〜平性(熱を取りすぎず潤す)
  • 味: 甘味・酸味(潤いを生む)

おすすめの滋陰食材

食材 作用 おすすめの食べ方
白きくらげ 肺を潤し、肌と喉に潤いを与える 甘煮、スープ、デザート
ゆり根 心を落ち着け、潤いを与える 茶碗蒸し、煮物
はちみつ 肺・腸を潤し、便秘・咳にも◎ 白湯、ヨーグルト、トースト
豚肉 滋陰・補虚で体力回復にも スープ、炒め物、薬膳粥
黒ごま 腎・肝を潤し、老化予防にも有効 和え物、スープ、炒りごま

簡単レシピ|白きくらげとゆり根の潤いスープ

材料(2人分)

  • 白きくらげ(乾燥)5g(戻す)
  • ゆり根 30g
  • 豚肉(しゃぶしゃぶ用)100g
  • 生姜スライス 1〜2枚
  • だし汁/塩・醤油 適量

作り方

  1. 白きくらげを戻して適当な大きさにちぎる
  2. 鍋にだし汁を入れ、豚肉→ゆり根→白きくらげを加える
  3. 生姜と調味料で味を整え、弱火でじっくり煮込む

しっとりとした潤い感が、秋冬の乾燥対策にもぴったりの薬膳スープです。


日常生活でのアドバイス

  • からだを冷やしすぎない(冷たい飲食は控えめ)
  • 夜ふかし・過労を避けて睡眠の質を確保
  • 刺激物・アルコール・辛味を控える

まとめ:潤いは“静かに育てる”もの

陰虚体質の方は、無理な活力アップよりも、内側からじっくり潤すケアが大切です。
薬膳は「元気の補給」ではなく「からだの養い」。
食べるものを少し意識するだけで、肌や気持ち、眠りにもやさしさが戻ってきます。

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