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食べない子に試したい中医学の知恵 – 食欲不振と漢方
はじめに
「うちの子はご飯をほとんど食べない…」
子どもの食欲不振は、成長や健康への影響が心配になる症状のひとつです。
中医学では、食欲不振は脾胃(ひい)の働きが弱い「脾虚」や、食べ過ぎによる「積滞(せきたい)」などが原因と考えられます。この記事では、子どもの食欲不振の原因と、漢方による体質改善法をご紹介します。
中医学で考える食欲不振の原因
子どもの食欲不振は、体質や生活習慣の影響を受けやすく、中医学では主に以下のタイプに分類されます。
1. 脾虚タイプ
- 胃腸が弱く、消化吸収力が低下している
- 軟便・下痢をしやすく、顔色が青白い
- 食が細く、少し食べるとすぐ満腹になる
2. 積滞タイプ
- 過食や消化不良により、胃に食べ物が停滞している
- お腹が張って苦しい、口臭がある
- 便通が悪く、眠りが浅い
3. 胃陰虚タイプ
- 体内の潤いが不足し、食欲が減退
- 口の渇き、便秘傾向
- 少し食べると胃がもたれる
体質別・漢方ケアの提案
脾虚タイプにおすすめ
- 六君子湯(りっくんしとう) – 胃腸を整え、気を補い食欲を促す
- 小建中湯(しょうけんちゅうとう) – 脾胃を温め、虚弱体質を改善
積滞タイプにおすすめ
- 保和丸(ほわがん) – 食べ過ぎや消化不良による食欲不振に
- 平胃散(へいいさん) – 胃の停滞感、膨満感の解消に
胃陰虚タイプにおすすめ
- 麦門冬湯(ばくもんどうとう) – 胃を潤し、食欲と消化機能を改善
日常生活でできる工夫
- 冷たい飲食を避け、温かく消化に良い食事を
- 少量ずつ、回数を分けて食べさせる
- 食事の時間はリラックスした雰囲気で
- 無理に食べさせず、自然な食欲を引き出す工夫を
まとめ
子どもの食欲不振は、体質に合ったケアが大切です。
中医学では、脾胃を整え、消化機能を助けることで、自然な食欲を取り戻すことを目指します。
漢方と生活習慣の見直しで、お子さまの元気な食生活をサポートしていきましょう。