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疲れが取れないあなたへ|“気虚体質”を補う薬膳のすすめ
「寝ても疲れが取れない」「朝からだるい」「風邪をひきやすい」
そんなあなたは、もしかすると“気虚(ききょ)体質”かもしれません。
気虚とは、からだを動かすエネルギー“気”が不足している状態のこと。
この記事では、気虚の特徴と、毎日の食事で補える薬膳食材、セルフケアのヒントをご紹介します。
気虚体質とは?
中医学では「気」は、生命活動を支える根本的なエネルギーと考えられています。
この“気”が不足すると、体力や免疫、消化機能などが落ち、疲労や不調が慢性化しやすくなります。
✔ 気虚タイプに見られる特徴
- 疲れやすい/だるい/眠い
- 風邪をひきやすい/汗をかきやすい
- 食欲がない/下痢をしやすい
- 声が小さい/息切れしやすい
「人よりスタミナがない」と感じる方は、気虚体質の傾向があるかもしれません。
薬膳での基本アプローチ:補気(ほき)
気虚体質には、“補気”といわれる「気を補う食材」が基本になります。
特に、脾(消化吸収を司る臓腑)を助けて、元気の源を作ることが重要です。
補気を助ける五性・五味の傾向
- 性質: 温性・平性の食材
- 味: 甘味(自然なエネルギー源)
おすすめの補気食材
食材 | 作用 | おすすめの食べ方 |
---|---|---|
山芋(やまいも) | 脾・肺を補い、疲れを癒す | すりおろし汁物、炊き込みごはん |
もち米 | 気を補い、胃腸を温める | おかゆ、おこわ、雑炊 |
かぼちゃ | 消化を助け、気を補う | 煮物、スープ |
なつめ(棗) | 気血を補い、心身を落ち着かせる | 薬膳スープ、紅茶にプラス |
鶏肉 | 胃腸を温め、全身に気を巡らせる | 生姜と煮込む、薬膳スープ |
※上記の食材は、他の体質(陽虚・血虚)にも応用されることが多く、「疲れ・冷え・食欲不振」のケアに共通して使えます。
簡単レシピ|薬膳おかゆ「補気粥」
材料(2人分)
- 白米 1/2合
- もち米 1/2合
- 山芋(すりおろし)30g
- なつめ 2個
- 鶏ささみ 1本
- 塩・しょうが 少々
作り方
- 米を洗い、通常の3倍の水で炊く
- 中火でぐつぐつ煮込みながら、鶏肉・なつめ・山芋を加える
- 最後に塩としょうがで調味する
朝食や疲れた日の夜におすすめ。
お腹にもやさしく、自然に元気を取り戻せるレシピです。
薬膳セルフケア+α:生活の見直しポイント
- 冷たいもの・生ものは控える(脾を傷めやすい)
- ゆっくり噛んで食べる(消化吸収を助ける)
- 1日3食をなるべく規則正しく(気の消耗を防ぐ)
まとめ:元気の「気」は食べ物からつくられる
気虚体質は、頑張りすぎ・食事の乱れ・睡眠不足などから起こりやすい傾向があります。
だからこそ、「補気」を意識した食材と生活で、からだの中から元気を育てていくことが大切です。
今日のごはんを、ちょっとだけ“気を補う”視点で整えてみませんか?