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小児科で活躍する小建中湯 – 胃腸の弱い子どものための漢方ケア
はじめに
「お腹が痛い」「食が細い」「すぐ疲れる」—— こんなお子さんの体質に悩んでいませんか?
中医学では、子どもの体質を「脾虚(ひきょ)」と捉え、胃腸を優しく整えることが大切だと考えます。
今回は、小児科でもよく使われる小建中湯(しょうけんちゅうとう)について、わかりやすくご紹介します。
小建中湯とは?
小建中湯は、虚弱体質の子どもや、慢性的なお腹の不調に用いられる漢方薬です。
「中(ちゅう)」は消化器系、つまり脾胃を指し、「建中」はその機能を立て直すという意味があります。
小建中湯の構成生薬
- 桂枝(けいし)
- 芍薬(しゃくやく)
- 大棗(たいそう)
- 生姜(しょうきょう)
- 甘草(かんぞう)
- 膠飴(こうい)
これらの生薬が、胃腸を温め、筋肉の緊張をほぐし、エネルギーを補います。
小建中湯が適する体質・症状
1. 胃腸が弱く、食欲がない
- 食が細く、すぐにお腹をこわす
- 冷たいものを食べるとすぐ腹痛を起こす
2. 疲れやすく、顔色が悪い
- 顔色が青白く、元気がない
- よく手足が冷たくなる
3. 慢性的な腹痛・夜泣き
- 原因のはっきりしない腹痛を繰り返す
- 夜泣き、不安感が強い
小建中湯の作用と使い方
小建中湯は、以下のような働きがあります:
- 胃腸を温め、消化吸収を助ける
- 筋肉の緊張を和らげ、腹痛を軽減する
- エネルギーを補い、体力をつける
子どもだけでなく、虚弱体質の大人にも使われることがあります。
日常生活でのケアポイント
- 冷たい飲食は控え、温かい食事を心がける
- 消化にやさしいお粥や煮物を取り入れる
- 無理に食べさせず、胃腸に負担をかけない
まとめ
小建中湯は、虚弱体質で胃腸の弱い子どもの心強い味方です。
毎日の生活の中で、体を温め、食事や休息を大切にしながら、体質改善を目指しましょう。
漢方は、体質に合わせて使うことが大切ですので、使用の際は専門家に相談することをおすすめします。