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小児喘息と漢方ケア – 発作を和らげる体質改善法
はじめに
子どもの喘息は、発作が突然起こるため、親御さんにとっても不安な症状です。
西洋医学では、対症療法が中心ですが、中医学では体質を整えることで発作を抑えるという考え方があります。
この記事では、小児喘息に対する漢方ケアと、中医学的な体質改善についてご紹介します。
小児喘息の原因を中医学で考える
中医学では、小児喘息の原因を以下のように捉えます:
1. 肺脾気虚(はいひききょ)
- 肺と脾の機能が弱く、免疫力が低下している
- 風邪をひきやすく、喘息発作が起こりやすい
2. 痰湿内生(たんしつないせい)
- 体内に余分な水分(痰)がたまり、気道をふさぐ
- 湿気や冷えにより症状が悪化
3. 腎虚(じんきょ)
- 体力・発育の遅れがあり、慢性的な喘息に移行
- 夜間や季節の変わり目に発作が増える
体質別・漢方ケアの提案
肺脾気虚タイプ
- 六君子湯(りっくんしとう) – 胃腸を整え、気を補う
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう) – 体力を高め、発作を防ぐ
痰湿タイプ
- 平胃散(へいいさん) – 胃腸の湿を取り除く
- 二陳湯(にちんとう) – 痰を取り除き、気道を楽にする
腎虚タイプ
- 八味地黄丸(はちみじおうがん) – 腎を補い、慢性的な喘息を改善
- 金匱腎気丸(きんきじんきがん) – 体質改善に用いる代表方剤
生活習慣の工夫
- 冷えと湿気を避け、体を温める
- 疲労をためない、規則正しい生活を心がける
- 適度な運動で体力をつける(過度は禁物)
まとめ
小児喘息は、単なる気道の問題だけではなく、体質のバランスが影響しています。
中医学では、肺・脾・腎の働きを整えることで、発作を和らげ、再発を防ぐ体づくりを目指します。
漢方による体質改善を取り入れ、お子さまの健やかな毎日をサポートしましょう。