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脾虚とは?子どもの体質を中医学で解説
はじめに
「食が細い」「疲れやすい」「風邪をひきやすい」—— これらは子どもに多く見られる不調ですが、脾虚(ひきょ)という体質が関係しているかもしれません。
中医学では、子どもの体質の多くが脾虚に傾きやすいと考えられています。この記事では、脾虚とは何か、その特徴と対策をわかりやすくご紹介します。
脾虚とは?
脾虚とは、中医学における「脾(ひ)」の働きが弱まり、消化吸収やエネルギーの生成がうまくいかなくなる状態を指します。
脾は、現代医学でいう胃腸の機能に加え、体全体の栄養状態や免疫力にも関わるとされています。
子どもの脾虚の特徴
- 食欲がない、偏食しやすい
- 軟便や下痢になりやすい
- 疲れやすく、顔色が青白い
- 手足が冷たい、むくみやすい
- 風邪をひきやすく、治りにくい
なぜ子どもは脾虚になりやすい?
中医学では、子どもは「脾常不足(ひつねにふそく)」とされ、もともと脾の働きが未熟であると考えます。
成長期の消化吸収機能は発展途上であり、環境や食生活の影響を受けやすいため、脾虚の症状が現れやすいのです。
脾虚への漢方ケア
脾虚体質の子どもには、脾の働きを助け、体を温める漢方薬が用いられます。
- 小建中湯(しょうけんちゅうとう) – 虚弱体質、腹痛、冷えに。
- 六君子湯(りっくんしとう) – 胃腸虚弱、食欲不振、疲労感に。
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう) – 気力がなく、すぐに疲れる体質に。
食事と生活習慣での対策
- 冷たいもの、甘いものを控える
- 消化に良い温かい食事を心がける
- しっかり休息を取り、過労を避ける
- 適度な運動で消化機能を高める
まとめ
子どもの脾虚体質は、成長とともに改善できるものです。
中医学では、体質を理解し、食事や生活、漢方を通じてバランスを整えることが大切と考えます。
脾虚のケアを取り入れ、元気な体づくりを始めましょう。